OA機器営業のコツ|成果を出す販売代理店が実践する5つの方法
「OA機器の営業は時代遅れ」と言われることがあります。ペーパーレス化が進み、複合機の需要が減っている——確かにその側面はあります。
しかし、成果を出し続けている販売代理店は確実に存在します。彼らに共通するのは、テレアポや飛び込みだけに頼らず、仕組みを活用して営業効率を上げていることです。本記事では、その具体的な5つの方法を解説します。
OA機器営業の現状 — なぜ「時代遅れ」と言われるのか
ペーパーレス化による複合機需要の変化
企業のプリント枚数はここ5年で約30%減少したとされています。電子契約の普及、クラウドストレージの浸透、リモートワークの定着——これらが複合機の「印刷」機能の需要を確実に押し下げています。
「複合機が売れなくなった」という感覚を持つ営業マンは多いでしょう。
それでもOA機器営業が必要な理由
一方で、以下の事実も見落とせません。
- リース更新の需要は消えない: 既存のリース契約は5年ごとに更新が必要。100社の顧客を持てば、毎年約20社の更新商談が発生する
- セキュリティ商材の需要が急増: UTMやクラウドPBXなど、複合機以外のOA関連商材の市場が拡大している
- 中小企業のIT化が遅れている: 従業員30名以下の企業では、まだFAX・手書き・Excelが主流。提案余地は大きい
つまり、「複合機だけ売る営業」が時代遅れなのであって、OA機器営業そのものが時代遅れなわけではないのです。

成果を出すOA機器営業 5つの実践方法
方法1 — リース満了リストで確実にアプローチする
新規開拓のテレアポや飛び込みは、成約率が1〜3%と非常に低い手法です。一方、リース満了が近い既存顧客へのアプローチは、成約率が30〜50%に跳ね上がります。
理由は明快です。リース満了を迎える顧客は「何かしら対応しなければならない」状態にあり、提案を受け入れる準備ができているためです。

実践のポイント:
- 全顧客のリース満了日をリスト化し、満了1年前からアプローチを開始する
- 満了6ヶ月前に具体的な提案書を提出する
- 満了3ヶ月前に見積もりを確定させ、リース審査に進む
リース満了の管理方法や提案のタイムラインは「複合機リースの仕組みと提案のコツ」で詳しく解説しています。
方法2 — 複合機だけでなくUTM・ビジネスフォンをクロスセルする
複合機1台の販売マージンは限られています。しかし、複合機の商談をきっかけにUTMやビジネスフォンをセット提案すれば、1商談あたりの売上を1.5〜2倍に引き上げられます。
| 商材 | 単体売上(目安) | セット提案の訴求ポイント |
|---|---|---|
| 複合機 | リース月額 15,000〜25,000円 | 「入れ替えのタイミングで一括更新が効率的」 |
| UTM | リース月額 5,000〜10,000円 | 「ランサムウェア対策、従業員30名以下の企業の65%が未導入」 |
| クラウドPBX | 月額 3,000〜8,000円/回線 | 「リモートワーク対応。スマホが内線になる」 |
複合機の更新商談を「オフィスのIT環境を丸ごと見直す提案」に拡げる意識が、単価アップの第一歩です。

方法3 — 定期訪問で「困りごと」を拾い提案に変える
保守契約を結んでいる顧客への定期訪問は、多くの代理店が行っています。しかし、「トナー交換」「紙詰まり対応」だけで終わっている訪問は、売上につながるチャンスを捨てているのと同じです。
定期訪問時にヒアリングすべき3つの質問:
- 「最近、印刷で困っていることはありませんか?」(複合機のスペック不足を発見)
- 「セキュリティ対策は何か入れていますか?」(UTM提案の糸口)
- 「電話の取り次ぎで困っていませんか?」(ビジネスフォン提案の糸口)
この3つの質問を定期訪問に組み込むだけで、年間の新規提案件数が2〜3倍に増えたという代理店もあります。

OA機器営業を効率化するツール活用術
方法1〜3を実践するためには、案件情報やリース満了日を正確かつ効率的に管理する仕組みが必要です。
案件管理ツールでリース更新時期を自動リマインド
方法1で述べたリース満了リストの管理を、手帳やExcelで続けるのは限界があります。顧客が50件を超えると確実に漏れが出ます。
販売管理クラウドにリース満了日を登録しておけば、1年前・6ヶ月前・3ヶ月前に自動でリマインド通知が届きます。「あの顧客のリース、いつだっけ?」と調べる時間がゼロになります。
ツールの選び方は「案件管理ツールの選び方|OA機器販売のリース案件を漏れなく管理する方法」で解説しています。
見積作成の自動化で提案スピードを上げる
OA機器の見積書は、商材ごとに単価・数量・リース料率を入力し、さらに保守契約の金額を計算する必要があります。Excelで作ると1件あたり30分〜1時間かかるケースも珍しくありません。
販売管理クラウドの見積作成機能を使えば、商材を選んで数量を入力するだけで、リース料率の自動計算と見積書のPDF出力が完了します。所要時間は15分以下。
見積提出のスピードは、商談の勝敗に直結します。「見積書は来週出します」と言っている間に、競合が先に見積もりを出していた——という事態を防げます。
まとめ — 「足で稼ぐ営業」から「仕組みで稼ぐ営業」へ
OA機器営業で成果を出す5つの方法をまとめます。
| 方法 | ポイント |
|---|---|
| リース満了リストの活用 | 新規テレアポ(成約1〜3%)よりリース更新(30〜50%)を優先 |
| クロスセル提案 | 複合機+UTM+PBXで1商談の売上を1.5〜2倍に |
| 定期訪問でヒアリング | 3つの質問で新規提案の糸口を発見 |
| リース管理の自動化 | 満了1年前に自動リマインドで漏れゼロ |
| 見積作成の効率化 | 30分→15分。提案スピードで競合に差をつける |
テレアポと飛び込みだけでは戦えない時代です。しかし、リース更新・クロスセル・ツール活用を組み合わせれば、OA機器営業はまだまだ勝てる領域です。

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